- 設備保全や施設管理の仕事はきつい?
- 雇用安定で手に職をつけられるって本当?
- 未経験者でもできる?どんな仕事内容からスタート?
↑設備保全の仕事に興味はあるけれど、
ネットの口コミなどで「設備保全はきついからやめとけ」的なものをみて、
迷っている方はきっと多いと思います。
中には「設備保全=3K(臭い汚いカッコ悪い…)」みたいに書いているものもあって、
不安になってしまいますよね。
確かに、設備保全や施設管理の仕事は決して楽な仕事ではありません。
3Kな仕事…と言われると「確かにそういう側面もある」というのが実際のところですね。
ただ、同じ「設備保全」の仕事でも、
どういう企業に所属して働くか?によって仕事のきつさはまったく違います。
ブラックな設備保全会社に入ってしまうとしんどい働き方になりますが、
社員の雇用環境に配慮したホワイトな会社もちゃんとあるんです。
これから就活や転職活動を始める人は、
しっかりと狙う求人をしぼりこんでいくことが大切ですよ。
この記事では、設備保全の電気工事士として10年以上働いている私が、
この仕事のリアルな雇用環境の実態をお教えします。
設備保全や施設管理の仕事内容に興味がある方は、
ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事を書いた人
mikeikensha-ad↑
この記事の目次
【設備保全の仕事内容】電子部品工場施設管理部のリアルな勤務実態
1. そもそも設備保全とはどんな仕事?
設備保全とは、その名のとおり建物の設備を維持管理(メンテナンス)するのが仕事です。
工場やホテルなどが安定的に稼働できるようにするために働く人のことですね。
私たちがメンテナンスする設備には、
電気・給排水・空調などの「ユーティリティ設備」や、工場の「生産設備」などがあります。
企業本社ビルから商業施設、メーカーの工場など、働く場所はさまざまですね。
2. 設備保全の雇用環境(残業は多い?)
それでは、設備保全は現場で実際にどんな雇用環境で働いているでしょうか。
結論から先に言うと、これはどういう勤務先で働くか?によってかなり異なります。
私自身、もともとは夜勤や残業が多い企業で働いていました。
あまりにも仕事がきつくてやむを得ず転職をしたのですが、
現在は残業ほぼゼロで働けています。
現在は電子部品工場で働いているのですが、主な業務は設備の保全計画の作成です。
自分で設備修繕をする機会は少なく、基本的には修理業者を手配します。
いわゆる「発注者側」の立場ということですね。
そのため、打ち合わせ等がメインの仕事となります。
もちろん残業も夜勤も、ほとんどありません。
しかし、前職の食品工場では仕事内容も待遇も現職とは全く異なっていました。
前職では生産設備の保全業務で、現場作業がメインでした。
夜勤やトラブルも多かったです。
その為、体力的にも精神的にもとてもきつく、長くは続けられませんでした。
このように一口で「設備保全」の仕事といっても、その業務内容も待遇も全く異なります。
3. 設備保全の一日の流れ
現在勤めている電子部品工場を例に挙げて1日の流れを紹介しましょう。
まず、出社は8時半です。
朝礼後、まずは現場を巡視します。
この時点で担当している設備の不具合を見つけたときは、
その場で修理したり業者を手配したりする事が多いですね。
殆どの日は、昼休憩も問題なくとれるでしょう。
午後からは業者との打ち合わせがあったり、社内報告書を作成したりします。
17時半で業務は終了です。
終礼で簡単に業務報告をして、そのまま退社します。
え、それだけ?・・・と思われましたか?
基本的には、毎日この流れを繰り返すだけですね。
もちろん、トラブルや大型メンテナンスがあった場合には業務が長引く日もあります。
それでも1年の大半は定時退社が可能でしょう。
そのため、帰宅後には趣味や勉強を満喫できており、
ワークライフバランスはかなり良いと実感しています。
4. 設備保全の給料は安い?高い?
ネットを見ていると「設備保全は給料が安い」という口コミが多いですね。
ただ、実際には決してそんなことはありません。
実際に募集されている設備保全の求人で年収を見てみましょう。
↓例えば、こちらの求人です。
年収550~700万円(月給32万円〜42万円)なら、決して悪くはないですよね。
日本人の平均年収は約458万円なので、比較的高給といえるでしょう。
残業時間は月間平均20時間なので、1日にしたら1時間未満です。
働きやすい環境であることがうかがえます。
5. 設備保全のブラックとホワイトの見分け方
すでに何度かお伝えしていますが、
設備保全は「どういう会社に入るか?」によって年収や残業時間などがまったく違うので注意が必要です。
ブラックな会社とホワイトな会社を見分けて、
ブラックな求人を最初から応募の選択肢に入れないことが大切ですよ。
ホワイト企業の見つけ方のコツを紹介しましょう。
まず、転職サイトの求人ページで、
「業者への発注」「取りまとめ業務」などの記載がある求人はおすすめです。
現場作業ではない分、定時退社が見込めるからです。
ブラック企業の可能性が高いもの(避けるべき求人)についても紹介しましょう。
要注意なのは、「固定残業」「交代勤務」といった記載のある求人ですね。
設備保全の仕事では基本給が抑えられ、手当が上乗せされている場合があります。
平均程度の給料にもかかわらず、業務時間は平均よりはるかに長いことも多いでしょう。
実は私が以前勤めていた食品工場がそのような求人となっていました。
しかし当時はそのブラックさを見抜くことができませんでした。
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設備保全を10年続けても「きつい」とまだまだ感じてしまうこと3選
私も、今では比較的ホワイトな環境で働けていますが、
それでも「きつい…」と感じる場面は少なからずあります。
特に、前職の食品工場メンテナンスで働いていた頃は本当に仕事がきつくて、
毎日辞めたい…と思いながら働いていましたね。
以下では、設備保全の仕事で特にきつい場面を3つご紹介しましょう。
1. 翌日朝まで残業?設備が直るまで帰れないのがきつい
設備保全の仕事をしていると、壊れた設備が直るまでは帰れません。
例えば、私が食品工場に勤めていた時には、
トラブル対応が長時間におよび、気づけば翌日の朝…ということが頻繁にありました。
(いわゆる「午前様」というやつです)
設備を安定稼働させることが設備保全の使命なので、
これはある程度しかたがないことですね。
回避策としては、予備設備を持っている施設を勤務先に選ぶことです。
保全へのプレッシャーが比較的低い場合が多いので、求人選びのポイントにすると良いでしょう。
なお、残業すれば給料も増えるので、
ガンガン稼ぎたい人は、残業の多い職場もありかもしれません。
残業は時間数に応じて割り増しの賃金が支給されるのが法律のルールです。
なので、むしろ残業もっとしたい!
と言っている人も現場には一定数いたりしますね。
2. 時差出勤で生活リズムが乱れてきつい
設備保全の仕事は、設備の稼働状況に合わせて働くことになります。
そのため、急な残業や勤務時間の変更も多いです。
食品工場では、生活は生産計画に振り回されっぱなしでした。
就労条件はしっかり確認しておきましょう。
土日祝休み、昼間のみ勤務の仕事がおすすめです!
3. 仕事内容が3K(きつい・汚い・危険)できつい
設備保全の現場は多かれ少なかれ3K(きつくて、汚くて、危険)なことが多いです。
↓具体的には以下のような感じですね。
- きつい
肉体労働は当たり前で、夏は暑くて冬は寒い。 - 汚い
ほこりや油、ヘドロを被ることもある。 - 危険
急な段差、感電、動いている設備との接触など、事故のリスクが高い。
私の実体験からも、そのような状況で働く機会は多いですね。
「3K」であることは避けられませんが、このような業務を外注している企業もあります。
どのような働き方になるかは勤務先を選ぶときに要チェックです。
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【設備保全で働くメリット】きついけれど、それでも私が10年以上働き続けている理由
ここまで設備保全のきつい・しんどいな側面についてお話ししてきましたが、
以下では設備保全の仕事のメリットについてお話ししましょう。
私は10年以上この仕事をずっと続けています。
他の仕事では得られないメリットがあるからこそ続けられているんですよね。
1. 市場価値が高い(=転職しやすい)
設備保全の経験者は、転職市場での価値が非常に高い仕事です。
つまり、ひとつの職場で経験を積めば、好条件で転職しやすいんですね。
あらゆる施設に設備があり、維持管理する人が必要となるからです。
きちんとして技術を身につけた設備保全なら、
「一生仕事に困ることはない」といっても過言ではないぐらいです。
また「いつでも仕事を辞めてやる」という気持ちで働くことができるので、人間関係とかで無理する必要性がありません。
実際、現場で働く人はみんな「自分の技術を売って働く」という雰囲気で、
お互いの悪口をいったりとかそういう人は少ないですね。
2. こつこつスキルアップしていける仕事内容
設備保全は手に職をつけられる仕事です。
関係する資格の数も非常に多く、取得を奨励している企業も多いですね。
経験や資格といったスキルの数を増やすほど、自分の価値も上がるでしょう。
私もRPG感覚で、こつこつとスキルアップができています。
3. ホワイトな勤務先に入ればワークライフバランス最高
これに関しては先に述べたように、勤務先に大きく左右される点です。
実際、私も最初に勤めた食品工場メンテナンスではきつかったですが、
現在の勤務先である電子部品工場では定型業務がほとんどで、
トラブルがない限り残業はほとんどありません。
業務後にテニスやゴルフなどの趣味の時間を充分に取れるので、毎日充実していますね。
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設備保全に転職するなら、ブラック企業落ちに要注意
何度もくりかえしになり恐縮なのですが、
設備保全の仕事のきつさは実際に働く勤務先しだいです。
これは私がこの業界で10年以上働いてきて、
本当に痛感していることなのであなたも気をつけてください。
残念ながら、設備保全にはブラックな求人も存在しています。
転職活動では、こういうブラックな求人にまちがえて応募しないように注意しないといけないんですね。
具体的には、設備保全の求人を「転職サイトとかで自力で探す」というやり方はおすすめしません。
リクナビで『設備保全』とかの検索キーワードで出てきた求人に片っ端から応募して、
採用されて入社してみたら超ブラックな職場環境だった…みたいな人ってものすごく多いんですね。
設備保全としてホワイトな環境で働きたいなら、
転職エージェントを活用してください(無料で使えます)
↓転職エージェントを使うメリットとしては以下のようなことがあります。
- 多数の求人から、ホワイトな求人だけにしぼって紹介してくれる
- 志望動機や面接での受け答え対策をしてくれる
- 年収交渉など、より良い条件を引き出してくれる
私自身、ブラックな食品工場からホワイトな電子部品工場に転職できたのは、
担当してくれた転職エージェントが、
設備保全のブラック・ホワイトに詳しかったからです。
転職活動を自力でやろうとするのは無理ゲーなので、基本的に避けましょう。
自分の貴重なプライベート時間を削って転職活動して、
結果としてブラックに落ちる…とか最悪ですよね。
まとめ
この記事では、設備保全の仕事のきつさは、
どんな勤務先を選ぶか?によってまったく違うことをお伝えしてきました。
これから未経験で設備保全の仕事に挑戦する方は、
ぜひ勤務先の雇用環境にこだわって求人探しをしてみてくださいね。
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